数の子はニシンの卵であり、その多くが塩数の子として流通しています。かつては国内で多くのニシンが取れていましたが、今では漁獲量が激減しています。そのため国内に出回っているほとんどの数の子が、外国産になっています。ちなみに数の子の名前はカドの子(アイヌ語でニシンをカドという)から、転じたものとされています。世界のニシンの漁場は、北太平洋と北大西洋とに大きく分類ができます。このうち北大西洋産は数の子の結着力が弱いため、数の子を目的とした抱卵ニシンの輸入は主に北太平洋産になっています。

北太平洋産ニシンの主産地は、サンフランシスコのほかカナダ、アラスカ、ロシアなどにあります。日本の商社は産地の加工場と連携して良質な数の子を輸入することに、腕を競っています。中には日本人スタッフを常駐させて、数の子に限らずスジコやイクラ、タラコなど日本の消費者にあった質の良い原材料を、手に入れる商社もあります。アラスカにおける数の子目的のニシン漁は、3~4月の巻き網漁や刺し網によって、行われています。漁獲すると産地でテンダーボートと呼ばれている運搬船が、フィッシュポンプで魚を傷めないようにして、網から魚漕に移していきます。魚漕には海水を循環させながら水温を下げるRFWという、魚の寝かせ方が導入されています。さらに加工船や加工場に移して、そこで冷凍加工してから抱卵ニシンを日本へ送り出しています。

日本では数の子がまっすぐに伸びていないと、市場での評価がおおちてしまいます。そこで産地の加工場では、生の数の子が曲がらないようにブライン凍結という方法を、採用しています。マイナス0度でも凍らないように、塩分濃度を高めてまずニシンの表面を固めていきます。それから冷凍凍結すると、まっすぐな状態で数の子を凍結することが可能になっています。このように産地では、最新の技術で抱卵ニシンの寝かせ方を工夫して、安心で安全な数の子を日本に輸出しています。お正月シーズンになってくると、数の子は大変に多く消費されてきます。その需要にこたえるために、産地の加工場でも新しい技術を次から次へと導入しているわけです。日本でおいしい数の子が食べられるのも、産地の努力があってこそになります。色形の良いまっすぐ伸びた業務用の数の子を卸売で探すには、インターネットが大変に便利です。いろいろな国からとれた数の子が種類豊富に販売されていて、しかもお値段も大変に手ごろな価格になっています。
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