以前は一般消費者が業務用の魚を購入したいと思っても、卸業者と直接コンタクトが取れない限り、なかなか難しいものがありました。今は、多くの卸業者や漁業者が直販のネットショップを開設しており、旬に多く出回る人気の種類に至っては、多くのショップから比較検討して良さそうな魚をリーズナブル価格で購入できるようになっています。これまでは噂にしか聞いたことがなかったような、限られた地域の漁港にしか水揚げされない幻の高級魚なども販売されるようになっており、できるだけ多くの種類を味わってみたいと考える向きには、大変恵まれた状況になっています。冷凍で配送される鮮魚は、獲れたて新鮮とまでは行きませんが、干物など、加熱調理して賞味するタイプは業務用でまとめ買いしてストックし、長期にわたって楽しめます。
刺身で賞味したい場合、いったん冷凍になっているのがネックではありますが、昨今の、真空パックのうえ急速冷凍されているものは、うまく解凍すれば食感も味も獲れたてに近い雰囲気で味わえるようになっており、今後のさらなる技術向上にも期待したいものです。加熱調理する場合は、解凍後、シンプルに塩焼きしただけでも美味しく味わえるだけに、ムニエルやアクアパッツァなど、ある程度味付けに特徴がある料理では、購入したばかりの市販の鮮魚に匹敵する味わいで仕上げることができます。エビやイカなどは、刺身用も加熱用も魚以上に充実したラインナップという印象で、大量購入してアクアパッツァはもちろん、シーフードカレーやパエリアの具材としてストックしておきたいものです。
パエリアと言えば、ムール貝も必須の感があり、他の貝類と共に常備しておくと便利です。「ムール貝仕入れの雑学!貝毒って何?下処理法と国内産地も紹介」にもありますが、ムール貝は日本ではからす貝ことムラサキガイと呼ばれ、厳密には、ヨーロッパで食材として利用されているものとは種類がやや違うと言われますが、からす貝も同様の使い方ができます。ただ、港の岸壁などに付着しているものは貝毒が蓄積している場合があり、そういったものを採って調理し、中毒を起こした例があるとのことで、一見美味しそうに見えても素人採取はせず、しっかりと検査されて販売されている商品を購入するべき種類です。業務用のからす貝を通販で仕入れるには、からす貝よりムール貝でネット検索する方が、多くの商品が結果表示されやすくなります。下処理済みのきれいな殻付きムール貝は、業務用では冷凍で配送されることが多く、パエリアを始め洋風魚介メニューのアクセントに最適と言えます。